平成28年から令和7年の埼玉県公立入試問題の地理で繰り返し出題されている主な内容。
1. 世界地理:気候、生活、貿易の分析
• 雨温図の判別と気候の特色: 地中海性気候(夏に乾燥し冬に降水がある)や、乾燥帯(砂漠気候)、冷帯、寒帯などの雨温図を判別させ、その気候に適応した人々の生活(住居や衣服)や農業(オリーブ栽培、牧畜など)を問う問題が毎年必ず出題されています。
• 統計資料の読み取り(貿易と経済): 各国の輸出入品目(機械類、原油、鉱産資源、農産物など)や貿易相手国の変化を、グラフや表から分析させる問題が頻出です。特に「1970年と2014年」といった時期による変化や、**1人あたりのGNI(国民総所得)**と貿易の特徴を関連付ける問題も多く見られます。
• 大陸・海洋と地球儀上の位置: 六大陸と三大洋の名称、緯度・経度を用いた地点の特定(北緯・南緯、東経・西経)、および東京からの距離と方位が正しく表された地図の活用が繰り返し問われています。
2. 日本地理:諸地域の特色と産業
• 都道府県別の農業と土地利用: 都道府県別の農業産出額の割合(米、野菜、果実、畜産の比率)から、その地域(東北、北陸、九州など)を特定させる問題が定番です。また、ビニールハウスを用いた促成栽培(高知県、宮崎県など)についても繰り返し出題されています。
• 日本の気候と海流: 日本周辺の暖流(日本海流・対馬海流)と寒流(千島海流・リマン海流)、およびそれらがぶつかる「潮目」の知識が問われます。また、日本海側と太平洋側の気候差(冬の降雪量など)や、東北地方のやませ(冷害)に関する内容も頻出です。
• 工業と交通・通信: 石油化学コンビナートが臨海部に集まる理由や、自動車産業の流通の仕組み(部品工場との協力)などがグラフや地図と共に問われています。近年では、インターネットを利用したショッピングや電子マネーの普及、都市部への通勤・通学者の移動といった社会の変化を反映した統計問題も見られます。
3. 地形図の読解と地域の防災・工夫
• 地形図の活用: 2万5千分の1地形図を用い、地図記号(官公署、警察署、図書館、果樹園など)の判別、実際の距離の計算、標高の比較、方位の確認などをさせる問題は、ほぼ毎年度の「問2」や「問6」の地域調査問題で出題されています。
• 特徴的な地形と土地利用: 川が山間部から平野に出たところに形成される扇状地や、入り組んだ海岸線のリアス海岸などの名称と、そこでの土地利用(果樹園や養殖など)について問われます。
• 自然への適応: 冬の季節風を防ぐための「築地松(島根県)」や、瀬戸内の気候に合わせた「ため池」の利用など、地域の自然環境に合わせた生活の工夫を記述させる問題も見られます。