北辰テストの第5回からは「公民」も範囲に入ってきます。
そこで、北辰テストの過去5年間(2020年〜2024年)の第5回の出題傾向を見てみました。
公民のみです。
公民分野の出題は、主に**日本国憲法の基本原理**、**人権思想の歴史的発展**、そして**現代社会の課題**(情報化、グローバル化、社会保障など)に関する**基本的な概念や用語**を問う傾向にあります。資料の多くは、グラフや会話文、年表などの形式を用いて、具体的な状況やデータと結びつけて知識の理解を測っています。
### 1. 日本国憲法と政治の仕組みに関する出題傾向
日本国憲法の基本原理と、それに基づく政治の仕組みに関する問題が毎年出題されています。
* **憲法の基本原理と概念:**
* 日本国憲法の**三つの基本原理**(国民主権、平和主義、基本的人権の尊重)に関する知識が問われています。
* 特に、**国民主権**の観点から、**大日本帝国憲法**(主権が天皇にあった)と**日本国憲法**(主権が国民にある)の**大きな違い**に注目する問題が出されています。
* 国民の権利や自由を守るために権力の集中を防ぐ**三権分立**の考え方(国の権力を立法権、行政権、司法権に分けること)も重要な出題テーマです。
* **憲法改正と天皇の役割:**
* 憲法改正の手続きに関する問題(国会での**各議院の総議員の3分の2以上**の賛成による発議など)も確認されています。
* 天皇の役割についても、国の政治についての権限を持たず、憲法に定められた**国事行為**(内閣の助言と承認が必要)のみを行うことが問われています。
* **人権の概念:**
* 国民に保障される権利は「**侵すことのできない永久の権利**」であるという、基本的人権の尊重の根幹となる概念(**自由**または**権利**)が問われています。
### 2. 現代社会と倫理・意思決定に関する出題傾向
現代社会を理解するために必要な概念や、集団での意思決定に関する出題も目立ちます。
* **公正と効率:**
* 体育祭の練習スケジュールを例に、全員が納得できる解決策をつくるために重要な要素として、**効率**(お金や物、時間などの無駄を省く)と**公正**(一人ひとりに配慮をして、不当に扱わない)という概念の理解が問われています。
* **意思決定の方法:**
* 物事を決定する際の採決方法として、**多数決**(少数意見が反映されにくい)と**全会一致**(決定に時間がかかることがある)のそれぞれの特徴が比較されています。
* **現代の課題:**
* 環境を保全し、経済を発展させながら、現在と将来の世代の幸福を両立させるという視点を持つことの必要性、すなわち「**持続可能性**」の実現が重要なテーマとして扱われています。
### 3. 情報化社会と技術に関する出題傾向
社会の情報化に伴う概念や技術に関する出題が見られます。
* **情報リテラシー:**
* 情報化社会で求められる能力として、情報について正しく判断して活用する力、すなわち「**情報リテラシー**」の定義(必要な情報を適切に選択し、正しく活用する力)が問われています。
* **最新技術:**
* 近年、人間の頭脳の働きをコンピュータにもたせたもの(**AI**)が注目されているといった、情報技術に関する問題も出題されています。
### 4. 人権思想の歴史と発展に関する出題傾向
世界史的な視点から人権思想の発展を問う問題も出題されています。
* **社会権の発展:**
* 資本主義経済の発展に伴う貧富の差を改善するために、人間らしい豊かな生活を保障しようとする「**社会権**」が、1919年にドイツで制定された「**ワイマール憲法**」によって明記された歴史的経緯が問われています。
* **歴史的な宣言:**
* 1789年の**フランス人権宣言**(自由、平等、自然権の保護)など、人権に関する歴史的な宣言や憲法の内容と、その名称を組み合わせる問題が出されています。
### 5. 家族形態の変化に関する出題傾向
少子高齢化が進む現代社会における家族のあり方に関する問題が出されています。
* **世帯構成の変化:**
* 日本の**世帯構成の推移**を示すグラフの読み取り問題では、**単独世帯**や**核家族世帯**の数の増加傾向が分析されています。
* 特に、祖父母と親と子どもで構成される「三世代世帯」の割合が減り、親と子ども、あるいは夫婦だけで生活する「**核家族**世帯」の割合が増えているという変化が問われています。
### まとめ
公民分野の出題傾向は、**日本国憲法の基本概念**(三権分立、基本的人権、国民主権)を核としつつ、現代社会の具体的な問題(**公正と効率**、**情報化社会**、**持続可能性**)に関連する用語やその背景知識を、**資料やグラフの読解力**とともに問うものが主流であるといえます。