「毎日机に向かっているし、学校の順位もそこまで悪くない。でも、志望校に合格できる実力があるのか分からない……」
そんな漠然とした不安を抱えたまま、受験シーズンに突入しようとしていませんか?埼玉県立高校入試、特に伊奈学園のような人気校を目指すなら、その「なんとなく」の安心感が一番の毒になります。
先日、とある保護者様から「我が子の立ち位置が分からず不安だ」という切実な相談をLINEで受けました。驚くべきことに、そのお子さんは中2の夏まで一度も「北辰テスト」を受けたことがなく、偏差値という客観的な物差しを持っていませんでした。まさに、暗闇の中を地図なしで走っている状態です。
なぜ、塾に通っているのに結果が見えないのか。なぜ「頑張っているつもり」で終わってしまうのか。埼玉県立高校入試の最前線に立つ専門家として、志望校合格を勝ち取るために親が直視すべき「4つの残酷な真実」を、実際の指導現場の視点からお伝えします。

「英検3級合格」は、準2級合格の保証ではない

「3級に受かったから、次は準2級」と安易に考えていませんか?これは多くの親子が陥る最大の罠です。
このお子さんも、準2級に2回不合格となっていました。その原因を分析すると、英検特有の採点基準に答えがありました。最近の英検はライティング(英作文)の配点が高く、単語や文法がスカスカでも、書き方のパターンさえ覚えれば「ギリギリ合格」できてしまうのです。
しかし、その実態は「英検3級を持っていても、偏差値で見れば50程度」というケースがザラにあります。基礎が固まっていない状態での準2級挑戦は、時間と受験料の「無駄打ち」でしかありません。
「英検は3級に合格してても偏差値50程度というケースは普通にあるので、3級に合格しているからといって安易に準2級に進むと・・・。やはり、受けるからにはそれなりの準備が必要です」
合格という「記号」に惑わされず、中1・中2レベルの文法が完璧かどうかを疑ってください。

「学校内の順位」は、あなたの本当の実力を隠す

「学年100人中29位」。この数字を見て、どう感じますか? 「上位3割なら、そこそこの高校を狙えるのでは?」と思うかもしれません。しかし、これが「井の中の蛙」の始まりです。
このお子さんが通う加須市内の中学校を含め、埼玉県内でも地域によって学力の平均値には大きな開きがあります。事実、体験授業で「現在地」を測定したところ、偏差値は英語、数学ともに50に届かない結果でした。
学校では上位3割でも、県内全体(北辰テスト基準)で見れば「平均以下」というのが残酷な現実です。伊奈学園のような中堅上位校を狙うなら、学校の順位は気休めにもなりません。今すぐ「県内での客観的な偏差値」を直視してください。

「3コマの対策講座」では合格できない

前の塾では、英検対策として「全3コマの講座」を販売していたそうです。はっきり言います。週に数回、塾に「通うこと」や「コマ数を買うこと」を目的としているうちは、成績は1ミリも上がりません。
成績を上げるのは「授業」ではなく「自学の質」です。保護者のみなさんに、塾の質を見極める簡単なテストを教えましょう。
「お子さんの机に、使い込まれた辞書はありますか?」
当塾では、英語を伸ばす上で「辞書なし」は論外(アウト)だと指導しています。分からない単語を自分で調べ、泥臭く手を動かす。この「トレーニング」がないまま、綺麗な解説を聞くだけの「3コマ講座」を受けても、知識は右から左へ抜けるだけです。合格に必要なのは「お客様」としての通塾ではなく、毎日1回分の過去問を自力で解き切るような「圧倒的な演習量」なのです。

志望校合格に必要なのは「偏差値58」という壁

「内申点がオール3だから・・・」と、提出物や授業態度ばかりを気にする親御さんも多いでしょう。新しい入試制度では、より内申点が重要視されています。しかし、伊奈学園を志望するなら、公立入試の当日点で勝負できる偏差値58が「安全圏(安圏)」への絶対条件です。
現状の偏差値から58へ。この「10の壁」は、今の延長線上の努力では絶対に超えられません。お子さんの現状の得点力を見て、私は率直にこうお伝えしました。
「私なら、今のレベルでは(伊奈学園を)受けさせないレベルです」
この壁を突破するには、本人の意識を根底から変える「環境の力」が必要です。
  • 定期テスト10日前からの「強制自習」
  • 部活停止期間中の「朝塾(早朝特訓)」
  • 夏期講習&冬期講習の「14時間耐久」
ここまで自分を追い込める環境に身を置き、「勉強するのが当たり前」という基準に書き換えること。それが唯一の逆転合格への道です。
「環境を変えて、本人の意識も変われば可能性はあると思います。本人次第ですね」

明日から親ができる「たった一つのこと」

お子様は今、自分の「本当の立ち位置」を知っていますか? 「頑張ればなんとかなる」という根拠のない期待で、大切な時間を浪費していませんか?
明日から親御さんがすべきことは、お子様を責めることではありません。「客観的な数字(偏差値)」という地図を渡し、厳しい現実を親子で共有することです。
もし、お子様が目標に向かって本気で変わりたいと願うなら、私たち大人が用意すべきは「心地よい場所」ではなく「本気で戦える環境」です。
「お子様は、その壁を乗り越えるための『環境』にいますか?」
その答えが「NO」であるなら、一刻も早い決断が、お子様の未来を左右します。