
令和3年から令和7年の東部地区学力検査第1回の歴史(社会)を分析しました。
6月の北辰テスト向けにも参考になると思います。
1. 江戸幕府の政治と支配体制(大問3・4)
江戸時代の政治改革や大名統制に関する問題は、毎年必ずと言っていいほど出題されています。
- 幕政改革と人物: 享保の改革(徳川吉宗)、田沼意次の政治、寛政の改革(松平定信)株仲間の推奨や、吉宗による上米の制などが具体的に問われます。
- 大名の統制: 大名を親藩・譜代・外様に区別する配置の特色や、参勤交代が藩の財政を圧迫した背景などが、資料(地図やグラフ)とともに出題されています。
2. 対外関係と開国への動き(大問3・4・6)
日本がどのように外国と関わり、開国に至ったかというプロセスが重視されています。
- 貿易の変遷: 平安末期の日宋貿易、室町時代の日明貿易(勘合貿易)、安土桃山から江戸初期の南蛮貿易や朱印船貿易の特色が繰り返し問われています。
- 欧米列強の接近と開国: アヘン戦争での清の敗北が日本の異国船打払令の廃止(薪水給与令への転換)に影響を与えた流れや、日米和親条約・日米修好通商条約の内容(領事裁判権や関税自主権の欠如)が頻出です。
3. 明治維新と近代国家の形成(大問4・5)
江戸末期から明治初期にかけての大きな社会変化がテーマとなります。
- 明治の新政策: 版籍奉還、廃藩置県による中央集権化の動きや、地租改正(地価の3%を現金で納める、地券の発行)、徴兵令、富岡製糸場などの殖産興業政策が繰り返し登場します。
- 自由民権運動と憲法: 民撰議院設立建白書(板垣退助)から始まる自由民権運動や、大日本帝国憲法における天皇の権限についての読解問題が出題されています。
4. 古代・中世の政治と文化(大問3・5)
- 平安京への遷都: 桓武天皇による平安京への遷都と、その理由(貴族や僧侶の争いからの脱却)が複数の年度で問われています。
- 宗教と文化: 奈良時代の東大寺(大仏)、鎌倉時代の新しい仏教の広まり、江戸時代の踏絵(キリスト教禁止政策)など、各時代の宗教が政治や社会に与えた影響が資料とともに問われます。
5. 歴史的な思考・技能(並べ替え問題など)
- 年代の整序: 複数の出来事を年代の古い順に並べ替える問題が、江戸時代や明治時代のテーマでよく出題されます。
- 記述問題: 大塩平八郎の乱が幕府に与えた衝撃 や、元寇に備えた防塁の役割 など、歴史的事象の背景や理由を説明させる記述問題も定着しています。
これらの内容は、単なる知識の暗記だけでなく、年表や当時の統計資料、風刺画などを読み解きながら、時代背景を理解しているかを問う構成になっています。