平成28年度から令和7年度の埼玉県公立入試の公民で繰り返し出題されている主な内容。
1. 現代の政治:国会・内閣・選挙
• 国会と内閣の関係(議院内閣制): 日本で採用されている議院内閣制の仕組み(内閣が国会の連帯責任を負うことなど)や、衆議院で内閣不信任決議が可決された際の内閣の対応(総辞職または衆議院の解散)が頻出しています。
• 衆議院の優越: 予算の先議権、法律案の再議決、内閣総理大臣の指名などにおいて、衆議院の議決が参議院に優先する理由(任期が短く解散があるため、より国民の意思を反映しやすい)が繰り返し問われています。
• 選挙制度と課題: 小選挙区比例代表並立制の仕組みや、比例代表制における議席配分の方法(ドント式など)、さらには「一票の格差」や「若者の投票率の低さ」といった選挙の課題を資料から読み取らせる問題が定番です。
2. 基本的人権と法:憲法・裁判
• 基本的人権の保障と制限: 基本的人権の種類(自由権、社会権、新しい人権など)や、人権が「公共の福祉」によって制限される具体例(感染症による入院措置、選挙運動の制限など)がよく出題されます。
• 裁判制度と裁判員制度: 最高裁判所と下級裁判所の構成、三審制の仕組み、および特定の刑事裁判に市民が参加する裁判員制度の役割と課題(裁判の迅速化や国民の視点の反映など)が頻出です。
• 刑事裁判と民事裁判の区別: 事件が起きた際の検察官による起訴(刑事裁判)と、個人や企業間の争い(民事裁判)の違いを判別させる問題が繰り返し見られます。
3. 経済:市場・金融・財政
• 価格の働き(需要と供給): 商品の価格が需要量と供給量の関係で決まる仕組みをグラフ(需要曲線と供給曲線)を用いて説明させる問題や、均衡価格に関する設問が非常に多く出題されています。
• 日本銀行の役割: 日本銀行が「中央銀行」として持つ3つの役割(発券銀行、政府の銀行、銀行の銀行)の具体的な説明が求められます。
• 独占禁止法と公正取引委員会: 企業間の公正な競争を促すための独占禁止法と、その運用にあたる公正取引委員会(「市場の番人」)の名称が繰り返し問われています。
• 税金と財政: 直接税(所得税など)に採用されている累進課税の特徴や、間接税(消費税、酒税など)の区別、また国の歳出における社会保障関係費の増大といった財政課題が統計資料と共に頻出します。
4. 地方自治と社会保障
• 地方財政の仕組み: 地方公共団体の収入のうち、使い道が自由で地域間の財政格差を是正するために国から配分される「地方交付税交付金」の役割が、多くの年度でグラフ読解として出題されています。
• 社会保障制度の四つの柱: 社会保険、社会福祉、公衆衛生、公的扶助の内容を一致させる問題や、介護保険制度(40歳以上が加入)などの具体的な仕組みが問われます。
5. 国際社会と地球規模の課題
• 国際連合の組織と役割: 安全保障理事会(常任理事国5か国と拒否権)や、UNHCR(難民高等弁務官事務所)、UNESCOなどの専門機関の活動内容が頻出です。
• 地球環境問題への取り組み: 京都議定書やパリ協定といった国際的な枠組み、および持続可能な開発目標(SDGs)に関連するエネルギー問題や資源管理の問題が近年特に重視されています。
• 国際協力と貿易: 途上国の製品を適正な価格で取引するフェアトレード(公正な貿易)の取り組みなどが問われています。